イタリアの旗が緑、白、赤であるのに、代表チームは青いジャージを着ているのはなぜですか

2022-6-18

地中海の深い青は、アペニンフットボールの特徴です。 現在のサッカー界において、紺色のジャージがイタリア代表の定番のシンボルであることは間違いないだろう。 そして、100年を超えるイタリア代表の歴史の中で、青だけでなく、白や黒のユニフォームも存在してきた。

ブラジルの黄色、オランダのオレンジ、フランスの青と、サッカーで強いチームを象徴する色が、それぞれの国旗色に見られる。 しかし、イタリアの国旗は緑、白、赤なのに、イタリア代表、ひいてはスポーツのシンボルである青はどこから来たのだろう。

時は1366年6月20日、サヴォイア公国(後のイタリア王国)のアメデオ6世大公が17隻の軍艦と2000人の兵士を十字軍に提供した時にさかのぼる。 出航式でアメデオ6世は、船員たちに青い水兵スカーフを身につけさせ、サヴォイア公国の赤白十字旗を振らせた–という噂があるが、これは彼の個人的な好みであったらしい。 それ以来、サヴォイア公国は徐々に青を公式行事、特にスカーフやターバンに採用するようになり、1572年には公国の法令に組み込まれた。

1861年、イタリアが統一され、サヴォイア家を中心とするイタリア王国が成立すると、イタリア軍のさまざまな式典で青いスカーフが着用されるようになり、19世紀後半から20世紀初頭には、イタリアの一部のスポーツチームがジャージのメインカラーに青を採用するようになった。 この青には、「サボイアブルー」という特別な呼び名があった。 サヴォイア公国の国旗も、昔は80%が青だった。 現在では、「イタリアンブルー」と呼ばれることが多くなっています。

しかし、イタリア代表のユニフォームの色は、最初は白だった。1910年5月15日、イタリア代表の歴史上最初の公式戦で、イタリアはフランスを6対2で破った。 当時、フランスの選手は青いユニフォーム、イタリアの選手は白いユニフォームを着ていた。 イタリアサッカー連盟が正式に設立されたのは1898年で、最初はトリノに本部が置かれ、その後ミラノに移った。 この間、いろいろな手続きを踏まなければならなかったので、ジャージの色にこだわる人はいなかった。 当時はまだナショナルチームという概念も強くなく、ナショナルチームの公式戦もなかったため、カラーを決める必要性もあまりなかった。

イタリアの「選抜チーム」の初戦は、1899年4月30日、トリノでスイスと対戦し、「イタリアチーム」は0-2で敗れた。 あの試合では、いわゆる「イタリアチーム」に地元の選手は3人しかおらず、残りはイタリアでプレーしている外国人選手だった。 イタリアのシャツの色は、当時のジェノバのユニフォームの色である青と白であった。 ジェノバ港からイタリアにサッカーが伝わり、ジェノバはイタリア初のサッカークラブとなった。 この青と白の組み合わせは、今後のイタリアチームのユニフォームの方向性を示すものだった。

本題に入るが、1910年にフランスと対戦したイタリア代表は、サッカー協会初のイタリア人選手のみで構成されたチームで、まさにナショナルチームであった。 大会が目前に迫り、フランスチームがすでに青を身にまとっていたため、イタリアチームは白のキットになった。 なぜ白なのか? ここにはいくつかの論点がある。

1つ目は、どのような色にするかはっきり決まっていなかったので、染料を使わずに単純に白にしたことです。

2つ目の発言は、プロ・ヴェルチェッリチームに関するものです。 当時のイタリアサッカー界では、プロ・ヴェルチェッリ(1892年創設、2012-2013年シーズンでセリエBからセリエCに降格)は、後に5連覇を達成するトリノやユベントスに匹敵する超一流チームであった。 プロベッリは1908年から1922年の間に7回リーグ優勝(正式なセリエAではない)し、1908年から1913年の間に6連覇を達成してイタリアサッカー史に名を残すところまで来たが、結局1909-1910年シーズンのプレーオフでインテルに敗れてしまったのだ。 プロベッリのジャージの色が白(下図)だったので、イタリア代表のユニフォームも白で統一された。

3つ目の説は、1909-1910シーズン、すでに2連覇を達成していたプロベッリにFAが謝罪と賛辞を送ったところ、ACミランから分裂したばかりのインテルと出会い、両チームはシーズン終了時に首位で並び、プレーオフを戦うことになったとするものである。 この試合は、イタリアサッカー史上初の公式プレーオフとなった。 この試合は、物語が詰まったような試合でした。

プレーオフの前にプロベッリは、すでにいくつかの親善試合が組まれており、実際、インテルとタイトルを争うことに少し軽蔑しているという理由で、プレーオフの延期を求めたのである。 古参は、タイトルは自分たちだけのもので、インターは運が良かっただけだと考えていた。 しかし、結局、FAがタイトルのプレーオフを延期したため、プロバーシアンはいわゆるフレンドリーマッチをやらなかった。

FAは1910年4月24日にプレーオフを予定していたが、プロヴァーチェリチームは再び、チームの絶対的スター3人が軍隊の試合に出るという理由で試合の延期を要請した。 今回のインテルは厳しかったですねー、いやー。 FAもプロバーチェリ陣営の強硬姿勢にあきれ、フランスなどとの代表親善試合を手配していたこともあり、延期を拒否された。

クラブの会長であるボッツィーノは、当時サッカー界の大物で、後にイタリア初のFIFA副会長となり、ワールドカップを創設したレミット氏とも親交があったため、プロバーチェッリは激怒したのだ。 そこで、プロヴァーチェリはジュニアチーム(11歳)をそのままインテル・ミラノの社会人チームと対戦させ、結果は3-10。 セリエAのタイトルはインテルが獲得し、プロヴァーチェリは「イタリアのタイトル」1つだけを手に入れた(なかったことになる)。 当時外国人選手のいない最高峰のチーム)と自分を慰める。

それから50年後の1960年、FAから課せられたペナルティを不服としたインテルは、優勝決定戦でユベントスとユースチームを対戦させ、1-9で引き分けたが、少なくともユースチームであり、子供たちがピッチにいる状態で3-10の引き分けは意外であった。

トラブルはこれだけにとどまらず、プロベッリはジュニアチームの編成を理由に1910年末までイタリアサッカー連盟から上から下まで追放され(その後10月に早々と解放)、フランス戦にはプロベッリチームから一人も選手が出場していなかったのだ。 実際、インテル・ミラノは外国人選手が多く、地元の優秀な選手はプロバーチェリに所属していたため、連盟も代表チームのデビューに大きく影響したこの禁止令を残念に思っていた。 両者の関係を和らげるため、代表チームはプロヴァンスチームへのオマージュとして白いジャージーを選択した。 実際、その後のイタリア代表の9割はプロヴァン派出身者である。

フランス戦に続き、イタリアの第2戦はアウェーでハンガリーとの対戦となった。 ハンガリーとオーストリアは、当時世界最高レベルのサッカーを代表する国であり、イタリアチームは間違いなく大敗し、FAはこの敗北を機にプロヴァーチェリチームを早期放出することを決定したのである。

1911年1月6日、今度はホームでハンガリーと対戦し、プロヴァーチェリの選手たちはフル出場した。さらにFAからの「謝罪」もなく、シャツカラーは北イタリアのサボイア王朝への「オマージュ」が始まり、サボイアブルーはイタリア代表のメインカラーとなった。 イタリア代表がサボイアブルーを着用するようになった。

この青は、当初はスカイブルーだったが、その後数十年の間にアズールブルーやブライトブルーも試され、最終的には「アズーリ(紺)」が発明された。この色は、サッカーだけでなくあらゆるスポーツにおいて、アペニン山脈出身の人々を表す、イタリアを特に指し示す色となったのだ。

今日に至るまで、サッカーイタリア代表のホームシャツは青を基調としており、創世記の白は常にセカンドセットのシャツの色であった。 これはフランス人とは正反対です。 サッカーにおけるフランスとイタリアのライバル関係は100年の歴史があり、2006年のワールドカップ決勝でイタリアがホームグラウンドを選択したことが、青い「セリエA」のきっかけとなった。

イタリアのキットの歴史の中で3番目の色である黒は、ファシストの独裁者ムッソリーニが考案したもので、1938年の第3回ワールドカップでは、予選のノルウェー戦と初戦の開催国フランス戦でそれぞれ2-1、3-1で勝利している。 どちらの試合でも、当時の国家元首ムッソリーニが、イタリアチームに黒いシャツを着るよう要求した。ムッソリーニが創設したファシスト党が当時黒いシャツを着ていて、「黒シャツ」と呼ばれていたためである。

その後、国内のファンの反対やFIFAの圧力もあり、ムッソリーニはこのような「些細なこと」に見切りをつけた。 彼の考えでは、勝利とタイトルを獲得することこそ、ファシスト政権が重視すべきことであった。 イタリアチームの青いジャージは、次の試合でフィールドに復帰した。

さらに、1994年、スポンサーからの圧力で、21歳以下のイタリア代表が、よりかわいく、スポンサーが販売戦略を立てやすいという理由で、一旦バラのジャージを試したことがあった。 しかし、この試みはイタリアで世間を騒がせ、多くの批判を浴びました。 結局、イタリアサッカー連盟はスポンサーからの圧力に抗して、青と白の伝統を守り続けた。 今日に至るまで、イタリアのチームにはさまざまなスポンサーがつき、ジャージもさまざまなスタイルや素材があるが、ブルースはいつまでもブルースである。

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