決勝弾を呼び込んだFW田口輝一の賢さと奥原崇監督の助言!FC東京U-18が市立船橋に完封勝利

2022-6-24

高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2022 EAST第9節・FC東京U-18 対 市立船橋が行なわれた。

開始直後、小雨が降るなか、試合は0-0で迎えた72分に動く。FC東京U-18のFW9熊田直紀のパスを受けたMF14松本愛己が左サイドを駆け抜けクロスを供給すると、ゴール前中央に走りこんだFW15田口輝一が頭で押し込み先制。

これが決勝点となりFC東京U-18が1-0で今季初の完封勝利。勝点を「18」に伸ばし順位を3位とした。殊勲のFW田口は「ヘディングシュートは苦手だが、練習で取り組むうちに少しずつ決められるようになった。試合で活かせてよかった」と語った。

試合前、FC東京U-18のメンバーを見て驚いた。この試合、フル出場したFW熊田、DF13東廉太、そしてベンチスタートのDF3土肥幹太は、この日まで千葉県内で行われたU-18日本代表候補合宿に参加。しかも同日の午前、韓国大学選抜と練習試合に出場していたからだ。

「きょうの試合が重要なことは彼らも分かっている。ケガなく終えてホッとしている」と、FC東京U-18の奥原崇監督。

出場、起用までには様々な交渉、調整、そして本人のコンディション、意志の確認が必要だった一方、さまざまな状況を想定し、メンバー表を数パターン、用意していたそうだ。

万全なメンバーで臨んだゲームだが、振り返れば、内容は市立船橋が一枚上だった。

先週末、インターハイ千葉県予選優勝の勢いそのまま。中2日の試合でもなんのその。攻守に執拗なプレーを繰り返した。なかでも両チーム最多3本のシュートを放ったFW10郡司璃来は要所でチャンスに関与し決定機を演出。いつ決めてもおかしくなかった。

その市立船橋をゼロで抑えられたのは、中断期間中の守備に注力した賜物。奥原監督が「夏場に向け、走ることを嫌がらないよう厳しくやってきた」と話すように球際の強さの担保となる全員でのハードワークを徹底させた。

その結果、決勝点が生まれたわけだが、その数分前、奥原監督はこんな指示を出した。

「もうひと工夫、入ればいけるぞ」  これはFW田口に向けてのもの。実はこの時、オフサイドの判定を受けていた。このプレーを田口は「走りたいところに走っていた」と振り返ったが、その思考を奥原監督は見抜いていた。

背後を取るのが得意な田口だが、チーム事情に伴い、最近はサイドでの起用が多かった。

この時間帯、ショートカウンターの回数が増えたものの、FW熊田の運動量が少なくなったことを踏まえ、ベンチは田口の前線起用を判断した。一方、田口にしては久しぶりのFWに戸惑ってのオフサイドとなった。

「少し厳しく言うとノープランでプレーしていただろうと。ただ(田口は)賢い選手なので頭を整理すればできる。なので、ズバリ言っただけ」と奥原監督。

その賢さは、67分に投入された5分後の72分に決めたことでもわかるだろう。

次節は首位独走中の川崎フロンターレU-18が相手。

「ひとつのヤマだと理解している。良い準備をして臨むことに変わりはない」と奥原監督はストップ・ザ・川崎に腕をまくる。

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